2010年 10月14日スクールライフ
先週に引き続き、今週もビハーラ十条の方にお越しいただき、特別講義を開講しました。
今週は1年生の授業です。
当時受け持ちをされていた利用者Tさん。
最初は、その方とコミュニケーションをとることが困難だったそうですが、
毎日声を掛け続けていくうちに「あんたは買い物に連れて行ってくれるんか?」と
初めて返事をしてくれたそうです。
Tさんはとても買い物が大好きだったのです。
その事を知った武末さんは、一緒に買い物へ出かける計画を立て、Tさんの希望するお店へでかけたそうです。
そして、毎週1回は買い物へでかけ続けました。
こういった企画というのは、継続することがとても大切です。
継続することで、Tさんのストレスが解消されたのか、今まで食べられなかった食べ物も食べられるようになられたそうです。
そしてある日、Tさんが、ご自分の息子さんの話を涙ながらに語って下さった時、
“本当に心を開いて下さった”と思われたそうです。
武末さんとTさんが一緒に写っている笑顔の写真が、とても印象的でした。
人と人との関わりを大切に、いつも利用者さん1人ひとりの気持ちを尊重し、
そのひとらしい生活が送れるような支援をする。それが大切なんですね。
1年生は、初めての実習。
まだまだこれだけの関わりを持てるはずはありません。
でも、現場のプロがどのように利用者さんと接しているか、しっかりと見てきて欲しいと思います。
そして、最低限のマナーを守り、対職員・対利用者(利用者の家族)の立場を考えながら
実習に挑んでもらいたいと思います。
きっと将来、「あぁ初めての実習はこんなんだったなぁ」と懐かしく思う日がくるでしょう。