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障害の理解~朗読~

2014年 7月17日

7月17日(木)の障害の理解は朗読と題して、講師の松永信也先生のエッセー集「風になってください」を視覚障害者向けに音訳や点字翻訳されている方々に朗読していただきました。

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松永先生は、数年前に網膜色素変性症のために失明されてからの自身の思いを著したエッセー集「風になってください」を出版されています。失明の苦労話ではなく、現実を受け止めて先生の感じる見えない世界に私たちを招待してくださるような内容になっています。先生にそっと手を差し伸べてくれる人々の優しさへの感謝の気持ち、”人間っていいな”が凝縮されています。

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松永先生の書籍は全国の図書館に置かれるだけでなく、朗読CDや点字翻訳されたものが貸し出され多くの視覚障害者に読まれています。最後に学生3人が「風になってください」の中から自分の選んだエピソードを朗読しました。先生は感謝の気持ちを述べられ、「言う側も、言われる側もうれしい言葉それは”ありがとう”という言葉です」と締め括られました。

実際に視覚障害者が新刊を手にするまでに、点字翻訳や音訳など様々な人の手を経なければなりません。また、朗読と音訳も似ているようですが、音訳は同音異語の表現や映画などで情景の切り替わりなども詳細に伝える表現力が求められます。